鈴木剛志、佐藤亜季
2030年の北海道新幹線の札幌延伸でJR北海道から経営分離される函館線の函館―小樽間(約288キロ)のうち、長万部(おしゃまんべ)―余市間(約120キロ)の廃止が固まった。3日の北海道と沿線9市町の会議で、長万部―余市間のバス転換について、沿線7町の容認方針が出そろった。残る余市―小樽間のあり方については、道と小樽市、余市町の3者で協議を続ける。
国土交通省によると、並行在来線の廃止は、長野新幹線(当時)開業に伴い1997年に旧JR信越線の横川―軽井沢間(約11キロ)が廃止されて以来2例目。
長万部―小樽間の沿線9市町でつくる並行在来線対策協議会・後志(しりべし)ブロック会議では昨年12月、長万部、共和、倶知安(くっちゃん)、仁木の4町がバス転換を容認。この日の会議で、残る黒松内(くろまつない)、ニセコ、蘭越(らんこし)の3町も容認を表明し、長万部―余市間は関係する自治体すべてがバス転換を容認した。
余市―小樽間については、余市町は第三セクター方式で鉄路を残すよう求めた。小樽市も「住民への説明が必要」として態度を保留した。
一方、函館―長万部間の沿線自治体でつくる渡島(おしま)ブロックでは議論が進んでいない。(鈴木剛志、佐藤亜季)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル